A島根県 
*くにびき神話
出雲市にある長浜神社では、国引き神話の主人公を祀る"出雲国風土記"の冒頭を飾る
『八束水臣津野命(やつかみずおみつぬのみこと)』を主祭神として祀っています。
出雲市駅正面から北側へ向けて伸びている"くにびき中央通り"には、ここかしこに神話のエピソードを語る銅像があります。この、くにびきの像も見つけられます。出雲の主要道路は、道幅も十分に広く、このようなスペースはもちろんのこと、自転車と歩行者のゾーニングもあり、とても過ごしやすく設計されています。自転車の通路は、縁石とのつなぎ目も二輪車が走行しやすい様に段差を消除する傾斜がつけられていてなど、配慮が嬉しいです。
<※参考:出雲観光ガイドのサイト>
https://izumo-kankou.gr.jp/6364
『昔々、出雲の創造神、八束水臣津野命(やつかみずおみつぬのみこと)は出雲の国を見渡して「この国は、細長い布のように小さい国だ。どこかの国を縫いつけて大きくしよう」とお思いになりました。』
とあります。そこで土地にグサリと鋤を打ち込み、「国来(くにこ)、国来(くにこ)」と引っ張ると・・・出雲の国にくっつきましたとあるのですが。どれだけ巨人だったのかと思ってしまいますね。そんな経緯から、一時は水浸しの土地だったのでしょうか?今でも市内の川の中には葦の様な植物の群生を見るようで、今にもガマの穂を見付けることが出来そうな光景が残っています。
それはさておき、出雲の土地は、山と山とに挟まれた格好の、少し珍しい構造のように思います。それが逆に、盆地では無いのですが、山々に守られ、人々がそこに暮らすための安全な土地になっているのかもしれません。
*島根のくらし
土地は豊かで、静かな地方です。方言を気にする地元の人々がありますけれど、私は東京から移住した人であるものの、方言が分からなくて苦労したということは、ほとんどありません。要するに、スイスで英語が通じないのと違って、松江・出雲で標準語が通じないということは、ほとんど無いように感じています。それとは別に、地元の人同士で話す方言というのはあるのでしょう。
ただ、時期的に、台風や春一番などの特定の時期に、風が強いことはあるようです。それは、日本海側で海風の影響があるということなのでしょうか。
また、物流的な、物の流通では、東京で買えるようなもので、どこから輸入してきたのかというような余程レアなものを除いては、売り場面積も十分に確保できる地方においては、不自由の無い生活スタイルが確立されてあります。東京では、ホームセンターを探すと、後楽園で小さなホームセンターを見付けたであるとか、車や電車で相当郊外のほうへ行くとあったとか、そういう感じですが、松江・出雲あたりでは、それに比べたら生活に必要なものにもっとアクセスしやすいと言えそうです。
東西、横に細長い島根県ですが、出雲市の西側とあたりの境付近を目安に、東と西とにおおまかに分けて文化圏を構築しているように、あくまでも人々の意識の中で構成されています。私の目から見ると、東の方は、松江・出雲を中心に、都市の様相に近いと見えます。西の方は、各地域ごとにまとまっていて、途中は田園風景が広がっている様子です。
この東側では、松江市・出雲市があり、その他主に安来市・雲南市などがあります。その先へ行くと、鳥取県です。一方、西側では、大田市・江津市・浜田市・益田市などがあります。このうち出雲市に『出雲空港』(JAL)、益田市に『石見空港』(ANA)があり、空の玄関口となっています。ただ、出雲空港と石見空港とでは、地理的に少しの距離がありますので、特急などを利用して移動することになると思いますので、観光の際はそれぞれエリアごとにスケジュールを立てて、移動することになるかと思います。
地元の人の話しと私の印象によれば、松江〜出雲の間は、鉄道はJRと一畑電車と2つがあり、その他に路線バスもあることから、比較的鉄道及び公共交通機関ルートが力を持っていると思われますが、そこから東または西へズレると、単線の鉄道が1時間あたりに走行する列車の数として、都心の感覚と違い、1時間に1〜2本程度の運行となっていることも少なく無いと思います。また、この松江よりも東、出雲よりも西に外れた地域では、列車の遅延や運休なども実際問題生じていて、それは例えば、倒木や動物との衝突などの案内がありますけれど、それ以外にも夏の高温による線路の点検のためなど、首都圏の感覚からは少し理解を超えた現象もあるようです。ですが、「これは無い」というのは、お客様混雑のために運転調整をするという東京の十八番は、島根では見られません。JRで通勤すると、つり革の少なさに戦慄しますが、電車内に立つ人が余り居ないので必要が無いのだと、じきに分かります。現状、ほぼほぼ座って電車通勤となります。
一方で、様々な観光列車や特急などもあり、関東近郊よりも、多種多様な鉄道文化を楽しみたい向きには、とても興味深いものがあるかもしれません。松江〜出雲間を走る特急で、主なものは、『やくも』『まつかぜ』などがあります。首都圏では、とにかく仕事や生活のために人々を時間内かつ安全に運行すべく戦っている状況で、特急と言えども、半数以上は通勤客なのではないかという状況です。ですが、島根県界隈では、特急の半数以上は観光客ではないかという違いはありそうです。
それでは他の項目から、島根県について、更にご案内したいと思います。